モスバーガーが食パンを販売し始めるそうです。
https://www.mos.jp/cp/noukoushokupan/
完全予約制で、第二・第四金曜日に販売するそうです。
その商品名は「バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン」で、名前の長さからSNS上でも話題を呼んでいます。
3月12日から販売するようで期待の声が高まっていますが、なぜモスバーガーが食パンを販売するのでしょうか?どういった戦略なのでしょうか?
今回は、モスバーガーの食パンを販売し始めた理由と戦略について解説していきます。
モスバーガーが食パンを販売し始めた理由とは?
モスバーガーが食パンを販売し始めた理由は次の3つです。
・テイクアウト需要に対応するため
・高級食パンブームに乗っかるため
・他ハンバーガーチェーンとの差別化のため
テイクアウト需要に対応するため
新型コロナウイルスの影響により外食産業は大きな痛手となってしまいましたが、その反面テイクアウトの需要は大きくなりました。
お家でご飯を食べる機会が多くなったので食パンの需要は高いというわけです。
食パンという商品自体はハンバーガーとは棲み分けができているので食パンを売ったからと言ってハンバーガーの売り上げが落ちるということはありません。
むしろ食パンを買いにきたお客さんがハンバーガーなども一緒に買ってくれる可能性もあるのでメリットばかりです。
高級食パンブームに乗っかるため
高級食パンのブームに乗っかったというのも一つの理由です。
高級食パンブームのきっかけは2013年頃から販売されていたセブンイレブンの「金の食パン」です。
「金の食パン」が発売4ヶ月で1,500万個の売り上げを記録し、それから専門店が出来るようになりました。
その後、「乃が美」や「セントル ザ・ベーカリー」などの専門店が火付け役となり、全国にたくさんの高級食パン専門店が出来ていったのです。
高級食パンブームはまだまだ続いているため、モスバーガーでも販売しようという戦略です。
モスバーガーで販売しようとしている食パンは1斤600円と高級食パンの中では安く手が出しやすくなっているので買う人も多いかもしれませんね。
他ハンバーガーチェーンとの差別化のため
他のハンバーガーチェーンとは違うことをやろうとしているというのも理由の一つです。いわゆる差別化ですね。
モスバーガーは他のチェーン店よりも高めの値段で高級かつ健康的なハンバーガーを提供しています。
差別化意識が非常に強く、特にハンバーガーチェーンでトップの売上であるマクドナルドとの差別化を強く考えています。
そのためハンバーガーチェーン店でやっていない取組を新たに始めて需要の拡大を狙っているというのが伺えます。
モスバーガーの売上高は毎年停滞し続けていたので今回の食パン販売が打開策になるのではないかと考えています。
モスバーガーの食パン販売の戦略とは
モスバーガーでは、ただ食パンを売るだけでなく、色々と工夫して販売しています。
具体的には、
・名前の長さ
・予約方法
の2つが工夫されているのです。
名前をあえて長くすることで印象に残るようにする
モスバーガーの食パンの名前は「バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン」です。
文字数にして33文字と、長すぎて覚えられないですよね。
この文字数の長さにはちゃんとした理由があります。
これだけ長くすることで、印象に残すためです。
名前は覚えきれませんが、インパクトはありますよね?SNSなどで話題になってもらうためにあえてこのような長いネーミングで勝負したのです。
SNSで話題になれば、それだけで大きな広告効果になります。
TwitterやInstagramなどの拡散力はかなりのものですので、一度話題になれば、たくさんの人に見てもらえるのです。
また、名前が長いことのメリットはもう一つあります。
商品の特徴が一目でわかるということです。
バターがいらないほど濃厚な食パンであるということが商品名だけで伝わるので商品の魅力をダイレクトに伝えられるのも魅力になっているんですね。
店舗で予約し店舗で受け取るスタイル
モスバーガーの食パンの予約方法なのですが、販売日の前の週の土曜日までに店舗に行って予約しなければいけません。
インターネット上で予約が完結しないのは、時代に逆行している感じがしますがちゃんとした理由があるのです。
この食パンを予約して購入するまでに店舗に2回足を運ぶことになりますよね?
店舗に実際に来てもらうことで、食パンだけでなく通常のメニューも買ってもらう作戦なのです。
食パンの売り上げが上がることも大事ですが、せっかく来てもらっているならハンバーガーやサイドメニューなど買ってもらえればさらに売上が上がります。
予約方法は確かに面倒ですが、予約時に来店してもらったタイミングで通常の商品を買ってもらえるチャンスを作れるのはかなり効率的ですよね。
確かにネット予約は便利ですが、アナログの予約方法でも「ついで買い」が期待できるので悪くない戦略です。
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