食べ放題のお店ってワクワクしますよね。
料金は少し高いですが、値段を気にせず好きなものを食べられるのは嬉しいです。
食べ放題と聞くと、お得に感じる人も多いと思います。
確かに食べ放題の時と同じ量のものを単品で注文したとしたら、すごい値段になるでしょう。
そう考えると、食べ放題って食べる側からしたらお得でありがたいけど、お店側からしたら本当に儲かっているのか、気になってしまいます。
原価割れしないの?と思いますよね?
今回は、食べ放題のお店が儲かる仕組みについて解説します。
食べ放題のお店はなぜ儲かるのか?
まず最初に、食べ放題のお店がなぜ儲かるのかについて解説します。
食べ放題のお店というのは、利益が出やすい&客単価が高く一定であるため、儲かりやすいのです。
まず、食べ放題というのは、値段が高いです。
当たり前ですが、時間内はどれだけ食べても良いのでその分、単品注文よりも遥かに高い値段になっています。
飲食店においては、客単価をどれだけ上げられるか?というのは、とても大事です。
食べ放題にすることで、客単価の面では跳ね上がります。
食べ放題のお店では、単価がブレないので、目標値も立てやすいです。
通常の飲食店だと、1日の売上目標を〇〇万円と決めた時に、客単価がブレてしまうので目標の来店者数も決めにくいです。
食べ放題だと、コースで値段分けされているので、何人来たらいくらの売上になるかが分かりやすく、人単位での目標も作りやすいです。
お店側のメリット
では、食べ放題店の経営上のメリットはどんなものがあるのでしょうか?
- たくさん食べられてもある程度の利益は見込める
- 単品で注文されるよりも利益額が大きい
- ビュッフェ形式なら人件費を削減できる
- 在庫を圧迫しにくい
①たくさん食べられても利益は見込める
食べ放題のお店で疑問に思うのは、「たくさん食べる人ばかり来たらお店が損するんじゃないの?」ということでしょう。
ですが、意外にも損しないような仕組みになっています。
というのも、食べ放題の料金に対して、料理の原価はかなり抑えられているからなのです。
一般的な飲食店の原価率はおよそ30%と言われています。
1,000円の料理で原価が300円と考えると分かりやすいですね。
では仮に、食べ放題の料金が3,000円だとすると、原価割れするためにはどれだけ食べなきゃいけないでしょうか?
原価率がぴったり30%だとして、10,000円分の料理を食べれば原価割れさせることになりますね。
単純に考えると、1,000円の料理を10品頼むようなイメージですが、かなりの大食いの人でも、10人前食べるのは相当厳しいですよね。
実際食べ放題だと、もう少し原価率が安くなるようにされていることが多いため、例え10人前食べても原価割れしないことの方が多いでしょう。
食べ放題だと、様々な種類の物が食べられますが、ご飯物やサイドメニューは驚くほど原価が低いものも多いので、実際はもっと儲かるという仕組みです。
②単品注文時よりも、利益額が大きくなる
食べ放題は儲かりますが、単品注文時よりも利益率が低くなる可能性もあります。
そうしないと、食べ放題の方が損しているということになり、誰も食べ放題にしなくなります。
食べ放題の方が利益率は低いので、お客さんにとってはお得に感じますが、お店側にとってもお得なのです。
そのカラクリが、実際の利益額なのです。
先ほどの例で考えてみましょう。
1,000円の料理があって、原価率30%だと、原価は300円で、利益は700円です。
仮に3,000円の食べ放題があって、単価1,000円の料理を5人前食べたとします。
1,000円の料理の原価は300円なので、300×5=1,500円の原価になります。
この場合の原価率は、50%になるので利益率的に見ると悪化ですが、実際の利益だけ見ると1,500円の儲けになります。
同じお客さんでも、単品だと700円の利益、食べ放題だと1,500円の利益と倍以上の差が出ているのです。
これだけ利益に差があると、お客さんの数が半分になっても食べ放題の方が儲かっているのです。
利益率が20%落ちても、売上が3倍になっているのでこういったカラクリが起こります。
ビュッフェ形式なら人件費を削減できる
通常の飲食店だと、注文を受けてから料理を作り始めることになります。
しかし、食べ放題の場合、ビュッフェ形式にしてしまえば、注文を受ける前から大量に作っておけます。
あらかじめ準備ができるので、ピーク時にもそれほど人手が必要ではありません。
通常の飲食店は、お昼時やディナータイムなどの混む時間帯に多くの人手を必要としてしまいますが、食べ放題だとその分の人件費が削減できるのがメリットですね。
経営者においては、アルバイトなどの人件費はできる限り削りたいので、大きなメリットになります。
在庫を圧迫しにくい
食べ放題は、在庫管理が比較的楽なのもメリットの一つです。
通常の飲食店では、メニューにある食材はある程度ストックしなければなりません。
注文されれば消費できますが、場合によっては全く注文されない可能性もあるので、ロスになってしまうことも多くあるでしょう。
廃棄となってしまったら、その分の仕入れは損失になってしまいます。
食べ放題の場合は、大量に消費できるので、在庫の管理がしやすいです。
万が一在庫を切らしていたとしても、品切れということにしてしまっても機会損失にならないのもメリットです。
普通であれば、品切れだった場合、その注文自体がなくなるので店側にとっては機会損失になりますから、ある程度の在庫は確保しなければいけませんが、当然廃棄のリスクも出てしまうので、そこを回避できるのは利点ですね。
食べ放題店経営上のデメリット
反対にデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
大きく分けると、2つのデメリットが考えられます。
- デリバリー・テイクアウト対応が難しい
- 利用時間が偏る
デリバリー・テイクアウト対応ができない
当たり前ではありますが、食べ放題は店内飲食にしか対応していません。
お店のキャパシティを超えて売上を出すということができないのです。
また、コロナウイルスの感染拡大により、外食を控える人も多くなっているので痛手です。
料理自体は提供できるので、テイクアウトの対応をすることは可能ですが、食べ放題店だとテイクアウト商品を出したところで認知度は低いでしょう。
来店さえしてくれれば儲かりますが、それ以外に売上を出せないのがデメリットですね。
利用時間が偏りやすい
食べ放題店は、その特性上、利用時間が偏ってしまいます。
ランチタイムやディナーの混雑する時間に集中し、それ以外の時間帯に集客するのが難しいです。
特に、14:00〜18:00までの時間帯で来店客数が格段に減ってしまうのがネックです。
そのため、お店をフル稼働させるための戦略が必要になってきます。
よくある方法としては、ホテルなどでは、ランチビュッフェ→スイーツビュッフェ→ディナービュッフェのように、時間帯によって、提供商品を変えることで満遍なくお客さんが来るようにしています。
また、焼肉店などでは時間帯によって安くなるクーポンを出したりしてお得感を出すことでお客さんを呼び込んでいます。
このように、ピーク以外の時間帯でいかにお客さんを増やすかという工夫が必要になってきます。
食べ放題で儲かるお店の特徴とは?
食べ放題で儲かる仕組みを作れるお店の特徴は、以下の通りです。
食べ放題で儲かるお店について
・焼肉、しゃぶしゃぶ、鍋食べ放題
・寿司食べ放題
・スイーツビュッフェ
なぜこのお店が儲かるのかは、以下の記事で解説しています。
飲み放題は儲かるの?
食べ放題の他にも、色々なお店で飲み放題をやっているのを目にします。
飲み放題も、食べ放題と同様に利益率が高く儲かる仕組みになっています。
飲み放題が儲かる仕組みについて以下の記事で解説していますので興味のある方はぜひご覧になってください。
食べ放題店経営を行ううえでのポイント・おすすめの方法
食べ放題は利益率が高いビジネスモデルであり、飲食店経営を考えている方の中には食べ放題店舗の経営を考えている人も多いと思います。
食べ放題店を運営する上で重要なポイントは以下の2点です。
- フランチャイズを利用することでお客さんが集まりやすい
- リピーターを増やすためのイベントやフェアが重要
フランチャイズを利用することでお客さんが集まりやすい
食べ放題の飲食店を経営するにあたって、フランチャイズを利用することも1つの選択肢です。
フランチャイズの場合、お店の知名度が高いため広告戦略を行わなくてもお客さんが集まりやすいというメリットがあります。
また、調理方法や材料などのノウハウも用意されているため、店舗経営に集中できることも魅力です。
フランチャイズ経営を考えている人は探す!フランチャイズがおすすめです。
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リピーターを増やすためのイベントやフェアが重要
食べ放題は新規顧客を獲得しやすいという側面がありますが、1度来店して満足してしまうパターンが多いです。
したがって、2回目以降も継続的に来店してもらうための施策が必要となります。
例えば、フェアメニューを定期的に入れ替えることで、目当てのメニューが出た際にリピートしてもらえる確率が高いです。
フランチャイズ経営であれば本部が定期的にメニューの入れ替えやフェア・イベントの開催を行ってくれるため、リピーターを獲得しやすくなるでしょう。
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