【学生必見】奨学金を借りる前に知っておきたい注意点【実は超優良な制度です】

大学、専門学校進学時に利用する可能性のあるのが「奨学金」という制度です。

皆さんは、この制度についてどこまで知っていますか?

実際にホームページで調べたことのある人はほとんどいないのではないでしょうか。

この制度は、非常に良い制度であるのですが、一方で返済に苦しむ人がいたり、奨学金によって破産してしまう人もいます。

今回は奨学金で失敗しないためにも、奨学金という制度について詳しく解説していこうと思います。

目次

奨学金制度について

奨学金とは、奨学制度に基づいて、学生を援助するために貸与または給付されるお金のことです。

日本学生支援機構というところが、奨学金について取扱いをしています。

奨学金には主に2種類あります。

あとで返済する必要のある「貸与型」と、返済する必要のない「給付型」というものです。

当初の日本の奨学金制度は、「貸与型」からスタートし、後に「給付型」も設けられるようになりました。

貸与型の奨学金

貸与型には利息がつかない第1種奨学金と、利息がつく第2種奨学金というものがあります。

奨学金という名前になっていますが、実質的には「借金」や「ローン」と全く変わらないです。

第2種であれば、誰でも利用することができますが、第1種奨学金は、成績、世帯の所得状況、地域など様々な審査基準に合格する必要があります。

第2種奨学金には利息がつきますが、在学中の期間は利息がつきません。

卒業して、実際に返済が開始してから利息がつきはじめます。

また、利率は卒業時の金利が適用されます。この利息は市場金利情勢によって変動しますが、どんなに高くなっても最大3%を超えることはありません。

奨学金は高いの?

多くの学生は、成績等の要件に合致せず、利息付きの第2種奨学金を借りることとなるでしょう。

学生であれば当然借金をしたことはないでしょうから、初めてのローン返済ということになるでしょうが、多くの方がこの返済に苦しんでいます。

ですが、断言します。

奨学金は、たとえ利息つきの第2種を借りたとしても、世の中のどんなローンより「安い」です。

2020年4月時点での金利は、固定金利型だと0.07%、変動金利型だと0.002%です。

こんな低金利の借金は奨学金しかありえません。そもそも奨学金は利率で儲けようというわけではないのでこんなに安い金利になっているのです。

実際多くの人は、利率が変わらないという安心感から固定金利を選択します。

その固定金利で200万借りたとして、毎月1万円返済してもかかる利息は11,751円です。

つまり、ほとんどは借りた分の返済しかしていないのです。

一般の教育ローンや車のローンでは利率が1〜2%ですので圧倒的に金利が低いことがわかります。

奨学金返済が地獄と言われている理由

奨学金は第2種であってもそこまで利息はつかないということがわかりました。

ですが、テレビでは「奨学金破産」をした人が特集されていたり、SNSでも、返済に苦しんでいる人がいたりします。

なぜ奨学金の返済が大変というイメージがついているのか。

主には収入と返済のバランスということが挙げられます。

一般の大卒であれば初任給は約20万円でしょう。その中から生活費や奨学金の返済もしていかなければいけません。

ですが、給料は丸々入ってきません。社会保険料や税金が引かれていわゆる「手取り」という状態で入ってきます。

20万の給料であれば実際の手取り額は約16万円ほどです。ここから家賃や食費などの生活費を抜いて奨学金を返済していくと一体手元にいくら残るでしょうか?

給料が20万円もらえるならまだ良いでしょうが、もっと少なかったら?

このように社会人になると自分で生活しなければならず、お金のやりくりに困るケースが多いというわけです。

また、返済額を月1〜2万円と小額にしてしまうと返済がかなり長引きます。

たとえば300万円借りたとして、月2万円を返済して行ったら返し終わるのに12年半かかります。

12年後にはもしかしたら結婚して、子供ができているかもしれません。その頃まで奨学金を返済していたらお金のやりくりに困りますよね。

このように借りたお金を返すのには相当の労力がかかります。

奨学金返済に困ったら返済猶予制度も利用できる!

ですが、日本学生支援機構も鬼ではありません。

返済に困っている人に対しては、その返済を一時的に待ってくれるという素晴らしい制度もあるのです。

給与収入者であれば、年間収入が300万円以下であればこの申し出をすることができます。

返還の猶予は最大で10年間まで設定することができ、さらには返済の減額や免除なども利用できるケースもあるんです。

ですが、奨学金を借りた多くの人は、この制度の存在を知りません。

一応日本学生支援機構のホームページ内や定期的に送られてくるハガキなどにも記載されているのですが、ほとんどの人が見ないまま終わるのです。

何かあった時のために、奨学金を返す前からこういう制度については存在だけでも知っておくべきです。

奨学金を延滞してしまうとどうなるの?

奨学金には、返済猶予制度なども設けられているのですが、そう行った制度を利用しないで払えなくなるとどうなるのでしょうか?

まず奨学金を延滞してしまうと「延滞金」というものがかかります。これが恐ろしいものです。

延滞金は利息よりも高い金利が設定されています。奨学金の延滞金だと大体5%くらいつきます。

金利が安い奨学金でも支払いをせずに延滞を続けているとこの延滞金がどんどん膨らんできます。

そもそも延滞金はお金が払えないことで付いてしまいますが、この延滞金が加算されることで余計に返済が難しくなっていくという悪循環を生んでしまいます。

このように延滞している状況で、何も手続きしないで放置していると、さらに酷い状況になります。

延滞を続けていると、資産を差し押さえられてしまったり、金融機関のブラックリストに入ります。

金融機関のブラックリストに入ると、今後お金を借りるのは難しくなります。

それだけじゃありません。クレジットカードなどの審査にも通らず、最悪は今持っているクレジットカードが利用できなくなってしまったりもします。

奨学金は、普通のローンと比べても遥かに優良な制度です

しかし、奨学金は前述した通り、遥かに優良な制度です。

まだ稼ぎのない学生に100万円単位のお金を無担保、無保証で、審査も甘く借りることができます。

その上、返済猶予もできるし、減額や免除だってできる可能性もあります。

なのに世の中的にはあまり良いイメージがついていません。

誰が言ったのかはわかりませんが、「奨学金は高い」と言っておきながら、年利1%の車のローンなどを借りていたりする人を見ると、恥ずかしい気持ちになってしまいます。

「奨学金」と言っておきながら返済するということでそういうイメージを持っているのかもしれません。

ですが、奨学金をまともに返せないのであれば、借金自体するべきではないでしょう。

後は、教育ローンを借りようとしている親御さんで、もし子供に奨学金を借りてもらえるのであれば、その方が安上がりです。

学費を誰が払うかという問題はあるでしょうが、わざわざ教育ローンに手を出すくらいなら、子供に奨学金を借りてもらって、後で子供に返済分の金額を渡していくほうが効率的ですし安上がりです。

そう言った選択肢もあるということを覚えておきましょう。

奨学金はよく使えば優良なものになりますが、何も考えずに利用すると泥沼にハマってしまいます。

そうならないためにもしっかりと知識をつけて備えておく必要があるでしょうね。

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