人生で1番大きな買い物と言われるのがマイホームの購入です。
家を買う際にはキャッシュで払うということが難しいので大半の人が住宅ローンを組むことになるでしょう。
しかし住宅ローンって調べても無数にあります。
近くの銀行でもやっていますし、最近ではネット銀行の住宅ローンもオススメです。
ですが住宅ローンってとても複雑です。しかもお金のかかる話なので安易に決めるというわけにもいかないでしょう。
そこで、今回は多くの人が利用している「楽天」の住宅ローンについてまとめて解説しました。
楽天銀行の住宅ローンについて
変動金利(固定特約付き)
住宅ローンの金利は変動金利型、固定金利型、フラット35など固定期間の長さによって変わってきます。
一般的に変動金利だと金利が安めに設定されています。逆に固定金利の期間が長いほど金利は高くなります。
変動金利の場合は年率0.527%です。
10年固定で年率0.917%、固定期間を短くするとその間くらいの金利になります。
変動金利 | 0.527% |
2年固定 | 0.736% |
3年固定 | 0.703% |
5年固定 | 0.685% |
7年固定 | 0.710% |
10年固定 | 0.751% |
楽天銀行は住宅ローンの金利の安さは屈指のものですが、他行の口座を引き落とし口座に設定すると、金利が0.3%上乗せされます。
融資事務手数料は一律330,000円です。他の銀行では金額に応じて保証料が変化するのに対して楽天銀行の住宅ローンでは保証料に変動はないので安くなるパターンが多いでしょう。
また、保証料や繰上返済手数料が0円です。繰上返済は1万円から可能なので金利負担を減らしたい方にとってはありがたい制度であると言えるでしょう。
諸費用やつなぎ融資もオッケーですので融通の効きやすい住宅ローンとなっています。
また、団体信用生命保険も魅力の一つで、ガン保証・全疾病特約がついていて保険料が0円です。しかし50%保障なのでローン残高の半分しか保証されません。
100%保障にすると金利が0.2%上乗せされます。
また、団体信用生命保険の中でも、夫婦連生団体信用生命保険に加入すると金利が0.2%上乗せされます。
申込要件
次に変動金利型(固定特約付き)の申込要件についてです。
借入にはいくつか条件があります。
《融資申込できる人》
- 借入時の年齢が65歳6ヶ月未満で、完済時年齢が満80歳未満
- 日本国籍を有している、または永住許可を受けている外国人
- 前年年収が連帯債務者と合算して400万円以上
- 本件の借入とその他の借入金を合わせた全ての年間返済額が年収の30%〜35%以下であること
《融資の使い道》
申込の本人が住むための新築住宅の建設資金、購入資金または中古住宅の購入資金。
※現在居住している住宅の借換、借換を含めた増改築の資金にも利用可
※セカンドハウスは利用不可
※離島を除く日本での住宅資金に限る
《融資金額》
500万円以上1億円以内。
ただし、楽天銀行所定の担保評価に基づいて決定する金額を融資金額の上限とします。
融資金額には以下の諸費用を含めることができます。
- 登記費用
- 楽天銀行の融資事務手数料
- 火災保険料
- 融資に関する金銭消費貸借証書に貼り付けする印紙代
- 不動産仲介手数料
- 修繕積立一時金
- 水道負担金
- 引っ越し等の住宅取得に関する諸費用
- 借換の際の繰上返済手数料、経過利息
《融資期間》
融資期間は次のいずれかの短いほうです。
- 1年以上35年以内(1年単位)
- 完済時年齢が満80歳となるまでの年数
- 借換の場合、35年から既存住宅ローンの経過年数を引いた年数
《返済方法》
次のいずれかの方法となります
- 元利金等毎月返済
- 元金均等毎月返済
返済には6ヶ月ごとのボーナス払い(融資金額の40%以内)も併用できます。
《返済口座、返済日》
返済講座は楽天銀行の他に全国1400以上の金融機関から選択できます。
返済日は楽天銀行口座の場合は毎月27日です。
そのほかの金融機関を返済口座に設定した場合には毎月5日が返済日となります。
《担保、保証料》
担保については融資の対象である建物及びその敷地に第1順位の抵当権を設定する必要があります。
保証料は0円です。
また、保証人は原則必要ありません。
《火災保険》
融資返済までの間、借り入れの対象物件に火災保険を掛けなければいけません。借地等で敷地に抵当権を設定できない場合には長期一括前払いの火災保険に加入しその保険金請求権に楽天銀行が質権を設定しなければいけません。
《遅延損害金》
ローンの返済を延滞した場合には通常の利息の他に別途遅延損害金が年率14.5%かかります。
フラット35
次に、借入期間中金利が変動しないフラット35の金利について説明します。
フラット35は、融資比率、団信の種類、借入期間によって金利が変わります。
①融資比率90%以内の新規借入、もしくは100%以内の借換の場合
団信あり | 団信なし | |
15〜20年 | 年1.19% | 年0.99% |
21〜35年 | 年1.24% | 年1.04% |
②融資比率90%以上の新規借入の場合
団信あり | 団信なし | |
15〜20年 | 年1.45% | 年1.25% |
21〜35年 | 年1.50% | 年1.30% |
ここから団信の種類によってさらに上乗せされていきます。
デュエット(夫婦連生団信)に加入すると団信ありの金利に0.18%上乗せになります。
3大疾病付団信に加入すると団信ありの金利に0.24%上乗せになります。
申込要件
《融資申込できる人》
- 申込時年齢が70歳未満で、完済時年齢が満80歳未満
- 日本国籍を有している、または永住許可を受けている外国人
- フラット35とその他の借入金を合わせた全ての年間返済額が、以下の基準を満たしていること
年収 | 400万円未満 | 400万円以上 |
基準 | 30%以下 | 35%以下 |
《使い道》
申込人の本人もしくは親族がお住まいになるための新築住宅の建設資金、購入資金もしくは中古住宅の購入資金。
※セカンドハウスの利用可
《住宅の要件》
- 住宅金融支援機構の定める技術基準及び維持管理基準に適合し、必要な審査に合格する住宅。
- 住宅部分の面積が一戸建ての場合70㎡以上、マンションの場合30㎡以上であること
《対象地域》
北海道、本州、四国、九州、沖縄本島および淡路島(離島は除く)。
《融資金額》
100万円以上8000万円以内(1万円単位)。
ただし、住宅建設費または購入価格の100%以内であること。
《融資期間》
次のいずれか短い年数が適用されます。
- 15年以上、35年以内(1年単位)
- 完済時年齢が80歳となるまでの年数
《返済方法》
返済方法は次のいずれかを選択できます。
- 元利金等毎月返済
- 元金均等毎月返済
返済には、6ヶ月毎のボーナス払いも利用できます。
ボーナス払いは融資金額の40%以内です。
《返済日》
毎月5日が口座引落日です。
《返済口座》
返済口座には全国1400以上の金融機関から選択できますが、一部利用できない金融機関もあります。
《担保、保証人》
担保については住宅金融支援機構が融資対象の建物および敷地に第1順位の抵当権を設定します。
保証人については必要ありません。
《火災保険》
返済終了するまでの期間、融資対象の住宅に住宅金融支援機構の定める要件を満たす火災保険の加入が義務付けられます。
借地等で敷地に抵当権が設定できない場合には、保険金請求権に住宅支援機構が質権を設定します。
《融資事務手数料》
お借入金額×1.430%です。
ただし、楽天銀行を返済口座に設定している場合は1.10%となりますが、最低金額は110,000円となります。
《繰上返済手数料》
繰上返済手数料は無料です。通常は100万円以上から繰上返済が可能ですが住宅金融支援機構 住・My Noteを利用していると10万円から繰上返済できます。
フラット35S
フラット35Sとは省エネルギー性・耐震性などの質の高い住宅を取得する際に金利を一定期間の間引き下げることのできる住宅ローンです。
AプランとBプランがあり、Aの場合は当初10年間、Bの場合は当初5年間金利を引き下げることが可能です。
引き下げられる金利は年0.25%です。
よって融資比率90%以内の時の当初利率は以下の通りです。
団信あり | 団信なし | |
15年〜20年 | 0.94% | 0.74% |
21年〜35年 | 0.99% | 0.79% |
金利引き下げ期間終了後は通常のフラット35の金利となります。
つなぎローン
楽天銀行のつなぎ融資について解説します。
通常の住宅ローンでは住宅建築後にローンを利用することができます。
しかし、建築会社によっては住宅建設前に「手付金」が必要であったり、土地をあらかじめ購入しなければいけないケースもあります。
そういった場合に、通常の住宅ローンは使えません。
ですがそういった場合に対応できるローンがあります。
それが「つなぎ融資」というわけです。
つなぎ融資では住宅ローン前に支払う必要のある代金を一時的に借りることができ、住宅ローンを組んだ時に返済する、というシステムです。
つなぎローンが組めない銀行もありますが、建築業者によっては先に手付金を支払話なければいけないのでつなぎ融資は前提で考えていた方が良いでしょう。
楽天銀行では、つなぎローンを3回まで組むことができます。
金利は年2.63%です。少々割高に感じますが融資期間はつなぎローンを組んでから本命の住宅ローンを組むまでの間なので利息はあまりかかりません。
事務手数料は一律110,000円です。
楽天銀行の住宅ローン、どれがオススメ?
楽天銀行の住宅ローンは種類豊富でどれを選んだら良いかわからない、という人もいるでしょう。
金利の考え方に関しては、リスクの取り方という観点で考えるのが現実的です。
固定金利は金利が安定している分、少し高くつきます。一方で変動金利は安い分、将来の金利がどうなるかわかりません。
前提として考えておきたいのはこの点です。
- 現在の金利状況からして、今後金利が大幅に下がることはない(上がる可能性はあり得る)
- 期間を長くしないのであれば、固定金利にこだわる必要はない
現在の金利は非常に低いです。預金の金利がほとんどつかない反面、融資の金利もものすごく安いです。
近い将来金利が大きく上がることは考えにくいですが、10年後、20年後はどうなるかはわかりません。
しかし、今より大幅に下がっているということは考えにくいです。だからこそ固定金利が人気なのです。
ただ、考え方にもよるのですが、住宅ローンを組んで返済し終わるまでに金利が動かなかったら変動金利の方が得です。
ですので金利については投資的側面もあるので、自分のリスクの取り方で考えましょう。
金利が上がらないと思うorとりあえず安い金利が良いという方は変動金利
安定性をとりたいのであればフラットにしてしまうのが良いでしょう。
もう一点、迷うポイントは団体信用生命保険です。
団信は良いものにすればするほど金利が上乗せされていきます。
楽天銀行では通常の団信は全疾病に対応しています。
またがんと診断された際には住宅ローン残高が半分になるので無料の団信でも十分手厚いです。
がんで100%保障する団信もありますが、金利が0.2%上乗せされてしまいます。
また夫婦連生団信もありますが、そちらも0.2%の上乗せです。
団信についてはあまりかけすぎることをオススメはしません。
というのも楽天銀行の団信は、かなり手厚いです。
団信も特約をつけすぎると恐ろしい保険料となりますのでこちらもリスクの取り方によりますが、何でもかんでもつけるのはやめましょう。
基本的に、がん保険に加入しているのであれば、通常の団信で良いです。
逆に生命保険に加入していないのであれば、団信を手厚くすることを検討してみても良いでしょう。
楽天銀行住宅ローンまとめ
最後に、楽天銀行の住宅ローンについてのまとめです。
- 楽天銀行では変動金利、固定金利、フラット35など様々な金利プランに対応
- つなぎ融資が3回まで利用でき、繰上げ返済が無料
- 団信は無料でも十分手厚い
ネット銀行は金利やサービス面で優遇されていますが、その分自分で手続きしたり、自分で考えて選択するという手間がかかります。
住宅ローンについては長期間組むものですし、金額も大きいので少しでもお得にするためにしっかりと知識をつけた方が良いです。
楽天銀行は金利も安く、サービスも良いのでぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
住宅ローンの借換を検討している方にオススメのサービス
住宅ローンでは現在より安い金利の銀行に借換するという選択ができます。
ですが、借換は手続きが面倒で、実際どれくらい安くなるのかわかりづらいといったデメリットがあります。
借換すればトータルで数百万円お得になるケースがあるのでぜひ活用したいのですが仕事をしながら住宅ローンの事について調べて銀行に行って、となるとなかなか足が進まないでしょう。
そこで、住宅ローンの借換を自動で査定してくれるサービスがあります。
「住宅ローン借り換えセンター」では現在の借入状況を入力するだけで、借換でいくらお得になるか、どの住宅ローンに借換すれば良いかなどを教えてくれます。
忙しくて住宅ローンの借換について調べる時間がないという方にはとてもオススメです。
査定の段階では無料ですので、無料診断してみてはいかがでしょうか。
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